近年は、一般的な墓石のお墓に埋葬するのではなく、自然に返る樹木葬も増えています。
しかし、樹木葬は一般的なお墓参りの方法とは少し異なります。
そこで、初めてお参りする人のために、樹木葬のお参りの仕方をご紹介しましょう。
樹木葬には2つのタイプがありお参り方法が異なる
樹木葬には里山型と公園型の2つのタイプがあり、それぞれ埋葬方法が異なります。
里山型は市街から離れた山の中など、ほとんど自然のままの埋葬地で、シンボルツリーの周りに遺骨を埋葬する形です。
一方、公園型は一般的な墓地のように区画整理された埋葬地にシンボルツリーを植え、その下に遺骨を埋葬する方法です。
桜やサルスベリ、ツツジなど、色々な樹木が選ばれています。
公園型は郊外に作られている墓地もありますが、里山型よりもアクセスの良い場所に作られています。
では、それぞれのタイプでどのようにお参りするのかみてみましょう。
里山型の樹木葬のお参りのやり方
里山型の樹木葬のお参りは、まずは管理者にお参りに行けるか確認する必要があります。
なぜなら、里山型は山の中にあるため、管理者によってお参りの時期を制限されていることがあるからです。
里山型の墓地は規模が大きく管理が大変であるため、バラバラにお参りに来られるとそのたびに整備をしなければなりません。
墓地の整備や送迎などの準備を整えるためにも、時期が決められているのです。
日取りが決まったら、持って行くものや洋服を用意しましょう。
山道を歩くことになるので、間違ってもヒールや革靴を選ばず、歩きやすいスニーカーや登山靴などを選ぶのが賢明です。
雨の後はぬかるんでいることもあるので、汚れても良い服を着ていくのが良いでしょう。
山登りには水分補給も必要なので、飲み物も忘れずに持って行くことが大事です。
売店などがないことも多く、ちょっとしたスナック菓子なども持っておいた方が良いでしょう。
当日は、午前中から午後3時までに訪れるようにし、暗くなってから行くのは避けるのが無難です。
暗い山道を歩くのは危険であり、ケガをしたり道に迷う恐れがあります。
お参りの方法は、埋葬場所についたら手を合わせ、お花がある場合は土に直接刺すか、土の上に置きます。
山火事の危険性があるため、線香やロウソクは禁止されているため、火器は使わないようにしましょう。
花瓶や入れ物を置くのも禁止されています。
その他にも、お供え物のルールはそれぞれの墓地によって異なるので、管理人に確認しておくようにしましょう。
草取りや清掃などは管理人によって行われているため、掃除用具などは必要ありません。
ただ、年月とともに自然と同化して埋葬場所が分かりにくくなるため、何か目印になるようなものを見つけておくようにしましょう。
また、あらかじめ決めていた日が雨だった場合は、無理して行かずに別の日にするのが無難です。
普通のお墓とは違うということを、心にとめておきましょう。
公園型の樹木葬のお参りのやり方
公園型は、一般的な墓地の中の一区画に樹木とともに埋葬されているため、お参りの時期は制限されていません。
いつでも思い立ったときに行くことができます。
焼香台や献花台が用意されているところも多いため、通常のお墓参りのように線香やお花をお供えすることもできます。
しかし、区画整備がされておらず個別のネームプレートが設置されていない場合は、シンボルツリーに手を合わせるという方法になります。
合葬墓の場合は、桜の季節などに合同供養祭等が行われる墓地もあるので、確認してみると良いでしょう。
このように、里山型と公園型の樹木葬のお参りのやり方をご紹介しましたが、参考になりましたか。
これからますます増えていく埋葬方法でもあるので、まだまだ自分には関係ないと思っている人も、今からマナーを覚えておいて損はないでしょう。