時代の流れとともに葬儀スタイルにも変化が起きているように、お墓にも変化が起きています。

その中の一つであり、近年人気を高めているのが樹木葬です。

墓石の代わりに樹木をシンボルとしているお墓で、シンボルツリーの周りに遺骨が埋葬されます。

また、草花や芝生で彩られたガーデンタイプもあります。

料金に関しても比較的リーズナブルという金銭面でのメリットもあります。

しかし選ぶ際には、一般の墓石のスタイルとは異なる点があるということも理解しておかなくてはなりません。

今回はお供え物に関する注意点についてお伝えします。

 

食べ物のお供え物の注意点について

供え物といえば一番に頭に浮かぶのは、やはり食べ物飲み物ではないでしょうか。

一般的なスタイルの霊園お墓でも、食べ物や飲み物は供えた後には持ち帰るか、または処分するというケースが大半であり、供えたままにすることはできません。

樹木葬となれば、そもそも食べ物や飲み物を持ち込むこと自体ができないとルールが決まっているケースもあるので、あらかじめ確認しておく必要があります。

 

お花や線香を備える場合について

供え物は食べ物や飲み物だけではなく、線香も供え物に含まれます。

食べ物でなければ供えられて当然と考えてしまいがちですが、自然の中にあるお墓だからこそ、お花の供え方も一般のものとは異なります。

お墓参りでお花を供える時には、通常ならば花瓶を使用することになりますが、墓が自然の中にあることからお花を供える際に花瓶を置くことが難しくなっており、土の上に直接置く形で供える場合が多くなっています。

水を入れて花瓶を設置するということもできないことや、そのまま土に倒すようにして供えることに対抗がある人は気をつけなくてはなりません。

緑溢れる中ということもあり、ライターやマッチなど火を使うことによって火事になってしまう危険性も高くなるので、火気厳禁というケースが大半ということも頭に置いておかなくてはなりません。

 

埋葬方法や霊園などによる違いとは

一口に樹木葬といっても、様々なタイプがあり近年注目を集めていることで、霊園などの選択肢も豊富になっています。

合祀(ごうし)タイプは骨壺からご遺骨を取り出して、他人の遺骨と一緒にまとめて埋葬する方法となります。

共同埋葬タイプは遺骨を一つの大きなスペースに埋葬しますが、遺骨は骨壺や骨袋などに入った状態となるので、他人の遺骨と一緒にはなりません。

他人とは完全に分けたいという場合には、個別埋葬タイプで遺骨を骨壺や骨袋などに入れて、個々の区画に埋葬するスタイルを選ぶことになります。

どの方法にするのかにより、供え物のルールに違いがあるケースが多いので気をつけましょう。

お参りをする時には、他にお参りをしている人がいることも多く、そうなれば供え物のマナーはさらに気をつけておかないと、予期せぬトラブルに発展してしまいかねないので気をつけましょう。

一度埋葬してしまうと取り返しがつかないことだからこそ、霊園もしっかり比較して選びましょう。

 

まだ歴史の浅いスタイルではありますが、現代社会に生きる人々のお墓に対する考えやニーズとマッチしていることから、樹木葬は今後さらに増えていくでしょう。

その際にはお供え物に関することも、ひとつの判断材料にしてみてはいかがでしょうか。

管理する寺院や霊園により、それぞれ供え物のルールがあることは確かなので、事前に確認しておきましょう。